地域のホームドクターとして日々診療にあたっている志賀先生。日本口腔インプラント学会の専門医、指導医でもあります。そんな先生に医院の特徴や今後の業界についてなどインタビューさせていただいた。
歯学博士
日本口腔インプラント学会 専門医 指導医
日本顎咬合学会 認定医
公益財団法人 日本先端技術研究所 監事
先生が歯医者を志したきっかけは?
祖父と父が歯科医師でしたが、私は海と船が好きだったので、船乗りになりたくて、東京商船大学を受けようと受験勉強をしていました。毎日のように父からしっかり勉強しているかと聞かれるものの歯科を継げとは一切言われませんでした。ただ、母親から東京商船大学を出ても船乗りになれるとは限らないから歯科大学も受けてみなさいと説得され続けました。
結果として父と同じ東京歯科大学を受験し、合格したので、歯科医師の道に進みました。今となっては歯科医師になってよかったと思っています。
志賀歯科医院の特徴を教えてください。
院長である私が一般歯科と口腔外科、副院長が小児歯科と矯正歯科を担当しています。子どもから高齢者まで家族ぐるみで通っていただける医院を目指し、患者さんのご要望に応えられるよう日々診療にあたっています。
当院では、定期健診に力を入れています。治療が終わってまた何かあったら来てくださいではなく、患者さんのお口の状態に合わせて3か月後や半年後など適切な期間を設定して、定期健診をするようにしています。
治療が終わった後も健康な状態を維持していただけるよう、歯の寿命を長くできるよう治療以上にケアを重要視しています。小児歯科では、子どもの年齢に合わせて定期的なフッ素塗布のご案内や食事、生活習慣についての指導も行っています。
来院いただいた患者さんには、丁寧な説明を心がけています。時間がある患者さんに関しては、パノラマ写真を見ていただきながら治療方針や費用についてご説明しています。
今後の歯科業界についてと展望を教えてください。
CAD/CAMなどデジタル化の流れは止まらないと思っています。技術は日進月歩で変化し、精度も高くなっています。今は3DのCTが当たり前で、3DのCTを撮らないでインプラントを入れるのはありえない時代になってきています。
日本口腔インプラント学会関東・甲信越支部の学術大会では、医科で開発されている最新テクノロジーVR/AR/MRなどの3D空間手術支援が紹介されていました。そういったバーチャルなものも今後取り入れられていくかもしれません。
高齢化社会に突入し、最近では「オーラルフレイル」という言葉が出てくるほど、体の健康はお口の健康からと言われています。自分の口で食べられる人、よく噛める人は認知症のリスクを軽減することができます。それだけ歯科が重要だということは認識されているのですが、まだそこまで我々歯科医師が貢献できていないのが現状です。今後に関しては、これから先の高齢化社会において、何かお役に立てればいいなと思っています。