患者さん目線の診療に徹底的にこだわり、地域密着で歯周病を中心とした歯科治療を提供されている大江先生。患者さんに気づきを与えることを使命として日々診療にあたられています。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
歯学博士
日本歯周病学会 専門医 指導医 評議員
日本臨床歯周病学会 認定医 歯周インプラント認定医
日本臨床歯周病学会 常任理事
日本先進インプラント医療学会 専門医 代議員
先生が歯医者を志したきっかけは?
私の父は税理士で後を継ぐ道もあったのですが、父からは好きなことをやりなさいと言われていました。兄は医学部に行ったので、同じ道に進むよりは兄弟でも違う道の方がいいなと考えて歯学部に進みました。
ひょうご歯科の特徴を教えてください。
大学病院で歯周病の専門医としてキャリアを積んでまいりましたので、歯周病の治療を中心にやっていきたいという信念のもと2004年に開業しました。
大学病院に10年いたので、大学病院と同じスタイルの診療を地域に密着した歯科医院として提供したいと考え、次から次へと患者さんを診るのではなく、ゆっくりじっくりと自分も患者さんも納得できる治療をしています。来院された患者さんには、自分自身が受けたい治療、家族や友人にやっていきたい治療を心がけています。
歯周病という疾患は、お口の中の1つの病気ではなく全身との関りがあるということが分かっています。最近ではそれを理解されて定期的に通っていただける患者さんも増えてきましたが、まだまだ知らない方もたくさんいらっしゃいます。歯周病治療には患者さんの協力が欠かせないので、患者さん自身の健康観を変えていくような取り組みが必要になります。歯周病治療に欠かせないセルフケアでも、ただ単にこちらから「〇〇してみてください」とお願いするだけでは、あまり効果は期待できません。患者さん自身に「やりたい」「やらなければ」という気持ちになっていただけないとやらないのです。そのためにも歯周病と全身疾患の関連性などをこまめにお伝えし、患者さんに「気づき」を与えることが我々の使命だと思っています。当院では歯周病への理解を深めてもらうために、こまめにリーフレットをお渡ししたり、待合室にブラックボードを置いて情報提供しています。歯周病と全身疾患の関係を絡めながら患者さんの健康観を変えて、気づきを与え、健康寿命を延ばしていただけるように啓蒙しています。
今後の歯科業界についてと展望を教えてください。
現在は国も歯周病と全身疾患の関係を重要視し、動き出しています。歯科で口腔ケアをすることにより結果として全体の医療費を抑えることができるので、歯科医師の役割はこれからより重要になってくると思っています。
歯科医院は受診率がまだまだ低いです。よくテレビで年配の方に「後悔していることはなんですか」「何をしておけばよかったですか」というランキングで「歯の治療をきちんとして歯を大事にしておけばよかった」などの歯に関連することがたいてい上位に入っています。そうならないために、若いときからお子さんも含めて、歯周病や虫歯を発症させない、進行させないように健康指導、食事指導をすること、口腔ケアの重要性を啓蒙していくことが大事です。
開業当初から、歯周病治療を中心とした歯科医療をこの地域で展開し患者さんの健康に寄与する、というのを当院の目標としてやってきました。その目標に変わりはありませんし、これからもブレることなくやっていきたいと思います。