約15年前からCAD/CAMを取り入れ、インストラクターもやられるなど知識、経験が豊富な江本先生。予防を中心とした治療に注力し、地域に根差した診療をされています。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
日本臨床歯科CADCAM学会 理事
セレックベーシックコースインストラクター
セミナー講師
先生が歯医者を志したきっかけは?
私の父親も祖父も歯科医師だったのと、元々手先が器用だったこともあり、「器用だね、歯科医師に向いているね」と言われながら育ちましたので、自然と歯科医師の道を選んでいました。
江本歯科の特徴を教えてください。
当院は、予防を中心とした診療に注力しています。歯の疾患は元通りにならないという特徴がありますので、早期発見、早期治療をして、治療が終わった後は同じ疾患が再発しないように予防することを1番心がけて診療しています。そのために、CAD/CAMやレントゲン設備、ブラッシング指導で活躍する位相差顕微鏡、マイクロスコープなどの機材を取り揃え、効率的に早く治療が完了できるところと歯科衛生士による衛生指導を徹底しているところが特徴です。
CAD/CAMで使う材料はセラミックが多いのですが、セラミックは見た目の部分だけでなく、虫歯が再発しにくいという予防においても大きなメリットがあります。ただ、CAD/CAMは取り扱いがとても難しく、上手に歯に接着したり、上手に歯の形に整えなければ、治療結果が悪くなるケースがあるので、知識技術が必要な分野でもあります。私は約15年前からCAD/CAMを取り入れ、インストラクターもやっているので、知識も経験も豊富です。セラミック治療では、審美性を高めるための材料をベーシックなものだけでなく、ジルコニアのように強度の高いものなど豊富に取り揃えています。なので、選択肢は豊富にありますが、多すぎても患者さんは悩んでしまうと思いますので、ある程度絞った上でご提案・アドバイスさせていただいています。
インプラントも、歯を失ってしまった場合に、欠損を拡大させないための予防的な治療として有効な場合が多いのですが、だからといって、私の考えを押し付けるようなことは絶対にしません。インプラントにするのか、ブリッジにするのか、義歯にするのか、それぞれの長所と短所を説明した上で、患者さんに最終的に治療法を選択していただくようにしています。
今後の歯科業界についてと展望を教えてください。
CAD/CAMが歯科医院や技工所でもどんどんメジャーなツールになっていくと思っています。CAD/CAMを取り入れている歯科医院は増えてきていますし、システムも進化しているので、より取り扱いも楽になってくると思います。ただ、CAD/CAMで作ったものを最終的に歯に装着するのは歯科医師がやるところなので、その教育に関しては、学会などがより大きな役割を果たしていく必要があるのかなと思っています。
今後に関しては、今やっていることをしっかりと継続し、地域に根差してやっていきたいです。そして、今まで培ってきた知識、技術、経験を色々な人に伝えていきたいと思います。