若くして日本歯周病学会認定の専門医資格を取得された長嶋先生。他院で抜歯を勧められるような重度のむし歯だったとしても、できる限り抜歯、抜髄をしない治療を心がけていらっしゃいます。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
日本歯周病学会 専門医
第63回秋季 日本歯周病学会優秀臨床ポスター賞 最優秀賞受賞
先生が歯医者を志したきっかけは?
私はご飯を食べることが好きなのですが、子どもの頃は歯並びが悪くご飯を食べる際にとても苦労していました。ある時、親戚の矯正歯科の先生に歯を矯正してもらったのですが、こんなにも楽になるのかと実際に経験したことをきっかけに歯科に興味を持ち、歯科大学に進学しました。大学で歯周病治療について学んだ際に、患者さんのぐらぐらしていた歯が徐々にぐらつかなくなって、しっかりとご飯が食べられるようになった姿を見て、歯科医師の仕事により魅力を感じました。
長嶋デンタルオフィスの特徴を教えてください。
当院では、治療の工程をビデオで撮影しているので、患者さんが後から確認できるようになっています。患者さんと一緒に治療の記録映像を画面で見ながら、歯の状態や今どの歯を治療しているのかを丁寧に説明しています。実際に見ていただくことで患者さんも納得の上、安心して治療を受けていただけています。
また、過去の治療の記録映像だけでなく、患者さんのお悩みや理想・要望に関しても細かく把握、管理していますので、それを治療後のメインテナンスサポートにも役立てています。
むし歯は重症化すると細菌が歯の根や神経にまで感染し、強い痛みや腫れが生じることがあります。当院では、抜歯を勧められるような重度のむし歯だったとしても、できる限り抜歯を回避して患者さんご自身の歯を残せるように心がけています。そのために、当院は根管治療に注力しており、マイクロスコープや歯科用CTを活用して、感染部分を徹底的に取り除く精密な治療を行っています。また、治療中の細菌の侵入を防止するためにしっかりとラバーダム防湿を行い、再発のリスクを抑えられるようにしています。
私は日本歯周病学会認定の専門医なのですが、歯周病専門医によるインプラント治療にも注力しています。歯科先進国では、インプラント治療の外科処置は、歯周病専門医によって行われることが一般的で、インプラント治療を成功させるためには、歯周病学の知識が不可欠です。歯周病専門医は、外科的処置や口腔粘膜のマネージメントなどを得意としているため、口腔全体を見ながらインプラント治療を行い、術後の痛みを抑えることが可能です。
治療器具は、世界で最も厳しい基準をクリアしたクラスB滅菌器で滅菌処理を行い、診察中はエアロゾル対策として口腔外バキュームを設置しています。また、医療機関向けの空気清浄機メディカルライトエアーを完備するなど院内感染予防対策も徹底しています。
今後の歯科業界についてと展望を教えてください。
どういった歯科医院に行けばご自身の症状が治るのか情報を調べたり聞いたりして、きちんと治療を受けたいと考えていらっしゃる患者さんが増えています。そういった患者さんに対して、真剣に向き合い、丁寧に診療をしていく歯科医院が残っていくのかなと思っています。
歯を失ってしまった患者さんに対して、インプラントや入れ歯治療をして、噛めるようにすることはもちろん大事なのですが、もっと早い段階で対策をしていれば歯を失うこともなく、ご自身の歯でずっと噛めていたはずなので、ご高齢になっても歯のことで困らないように「オーラルフレイル」への対応をしっかりとしていきたいです。ご飯をしっかりと噛んで食べられることが認知症予防につながりますので、認知症に自然と陥らないためにも、将来を見据えた治療をしていけたらと考えています。