地域に根差しつつも、日本歯周病学会の専門医・指導医として専門性の高い治療も提供されている林先生。先生の治療を求めて遠方からも患者さんが来院されています。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
歯学博士
日本歯周病学会 専門医 指導医
2001年度 日本歯周病学会 奨励賞受賞
先生が歯科医師を志したきっかけは?
私の父親は産婦人科医で、親戚にも医師が多く、医療系の家系で育ちました。医師が身近な存在だった中で、子どもの頃に歯医者さんにお世話になった経験もあり、手先が器用でプラモデルを作ったりなど細かい作業が好きだったので歯科医師の道を選びました。歯科医師は直接患者さんと接することができ、感謝の言葉がいただけるところに魅力も感じていました。
林歯科クリニックの特徴を教えてください。
当院は住宅地にあり、お子様からご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんに来院いただけています。地域に根差しながらも、専門性の高い治療も提供できるクリニック作りをしています。
私は日本歯周病学会の専門医・指導医の資格を取得しているので、当院は歯周病治療を中心とした、患者さん一人ひとりに合わせたお口のトータルサポートを治療方針としています。近所の方だけでなく、遠方からも患者さんに来院いただけています。歯科衛生士は担当制です。
歯周病治療では、まずその原因を取り除くことが基本です。一番はプラークコントロール(歯ブラシ、糸ようじ、歯間ブラシ)。担当の歯科衛生士よりプラークコントロールの指導があります。そしてルートプレーニングという歯根の歯石除去を行い、患者さんと相談の上で、歯周外科手術などの治療をしています。ただ、歯周病にならないこと、重症化させないことが重要なので、そのためには早い段階から予防していくことが大事です。当院では、予防にも注力しており、定期的なメインテナンスも行っています。
患者さんに定期的に通っていただくためにコミュニケーションを大切にしており、治療に関する説明もきちんとすることを心がけています。カウンセリングルームを完備しており、初診時に患者さんへの問診や口腔内写真、唾液検査などの資料を活用した説明を必ず行っています。
当院では、産婦人科医の私の兄と連携して、妊婦さん向けに「母親教室」も開催しています。そこでは、妊娠中の治療やケアについて、生まれてくるお子さんが虫歯にならないためにはどうすべきかなどをお話させていただいています。
今後の歯科業界についてと先生の展望を教えてください。
歯科は医科よりも人気がないと言われていますが、私にとって歯科医師は天職で、仕事の内容も面白くやりがいもあり素晴らしい職業です。私の個人的な願望としては、子どもがなりたい職業の1位に歯科医師がなれるくらいにもっと注目されて欲しいなと思っています。
超高齢化社会になり、医科の先生の中にも歯科は重要であると気づき始めている方が増えてきています。改めて歯の健康がどれだけ全身の健康に関与しているかが注目されてきているので、私は業界に対してはあまり悲観しておらず、これからもっと伸びていくと思っています。
「関わるすべての人が幸せになるクリニック作り」が当院の経営理念です。そして、私の人生理念が「笑顔あふれる生活を送ること」なので、私に関わるすべての人たちが幸せになれるクリニック作りをしていきたいと思います。
また、当院は歯周病治療をメインとしていますが、やはり歯周病に罹患してしまうととても厄介ですので、幼少期から予防していくことが重要だということを我々歯科医師が啓蒙していくことが大切です。開業して20年になりますが、本当の意味でのかかりつけ医としての役割を果たせるよう、当院に来ていただけている患者さんにそういった情報もしっかりと発信しながら、地域に根差しつつ、専門性の高い治療も提供していきたいと思います。