「痛い」「噛めない」「違和感がある」など様々なお悩みをお持ちの患者さんに対して、日本補綴歯科学会の専門医としての知識やこれまでのご経験を活かして、幅広くアプローチされている西端先生。「ウィングデンチャー」という部分入れ歯で特許も取得されています。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
日本補綴歯科学会 専門医
ウィングデンチャー(特許第5720012号、特許第6561306号)
先生が歯科医師を志したきっかけは?
元々は絵や彫刻が好きで美術大学に行きたいという気持ちがあったのですが、諦めて一浪しました。医療系の仕事に携わりたいという思いと予備校の先生の勧めもあり歯学部に進学したのですが、進学当初は医師になりたいという気持ちの方が強く、編入を考えた時期もありました。その後、補綴科に入局し、顎関節症という病気があることを知ってからは、歯科のおもしろさにめり込んでいきましたね。
西端歯科医院の特徴を教えてください。
当院は「ウィングデンチャー」という部分入れ歯で特許を取得しています。
入れ歯が「合わない」「痛い」「噛めない」という患者さんが多かったのですが、当院の「ウィングデンチャー」は、「装着感がよい」「噛みやすい」「目立ちにくい」というメリットがあります。また、従来の部分入れ歯ですと、残っている歯に負担がかかってしまっていたのですが、その残っている歯を守ることも追求しており、不快感も少ないので多くの患者さんに喜んでいただいています。
私自身、日本補綴歯科学会の専門医資格を取得しているので、入れ歯だけでなくインプラント、ブリッジといった欠損補綴も得意としています。
患者さんと接する際は、ご意見をしっかりとお聞かせいただいた上で、患者さんにとってベターな選択肢を選んでもらえるように心がけています。
当院は顎関節症治療にも注力しており、セカンドオピニオンで患者さんがよくいらっしゃいます。顎が開かない方や不定愁訴のある方の見落としてしまいがちな原因を探り、本当の嚙み合わせを追求しています。
本当の嚙み合わせというのは、噛まない嚙み合わせ。噛む際の閉口筋と開口筋の調和です。痛みの原因が口の中だけではなく、ちょっとした筋肉、頸椎の調整でよくなることもあるので、診断の際は首や筋肉、頸椎を触ったりすることもあります。私が発明した「食いしばり防止玉」を口に入れていただくだけでも治ることがあります。他にも患者さんの歩き方や肩の位置、股関節なども意識して診るようにしていますね。
定期健診にも早くから取り組んできました。当院では歯科衛生士が担当制でメンテナンスをしています。日によっては、すべての診療台でメンテナンスをしていることもありますね。
今後の歯科業界についてと先生の展望を教えてください。
虫歯の患者さんが減り、高齢化社会になり、予防歯科や訪問診療に比重を置き始めている歯科医院が増えています。ただ、すでに歯を失ってしまっていたり、嚙み合わせで困っている患者さんはまだまだたくさんいますし、これからも増えていくと思います。歯科業界の流れとしては予防と訪問診療中心にシフトしていくかもしれませんが、入れ歯や嚙み合わせに注力する歯科医院もまだまだ必要だと思っています。
今後に関してですが、入れ歯の講習会を全国展開していきたいと考えています。当院の歯科医師は現在私1人だけなので、中々講習会に時間を割くことができませんでした。ただ、私の息子が間もなく当院にて治療を始める予定なので、もちろんまだまだ臨床もやっていきたいのですが、講習の方にもより力を入れていけるのかなと思っています。
また、現在特許を取得している入れ歯にも十分に自信を持っていますが、第2、第3の入れ歯も作っていきたいと考えています。そして、色々な薬を飲んでいたり、骨粗しょう症などの慢性病によりインプラントができない患者さんがもっと増えていくと思いますので、そういった方たちの力になっていきたいなと思っています。