全てのユニットにマイクロスコープを設置して、高精度の診療を日々行っている陽光台ファミリー歯科クリニック。院長の渡辺泰平先生は、根管治療に関する講演活動なども精力的に行われています。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただきました。
歯学博士
PERF-JAPAN 講師（根管治療）
Karl Kaps Germany 認定講師
日本・アジア口腔保健支援機構 第二種感染管理者検定講師
日本・アジア口腔保健支援機構 第一種感染管理者
日本顎咬合学会 認定医
日本アンチエイジング歯科学会 認定医
日本健康医療学会 認定医
健康医療コーディネーター
講演・学会発表実績多数
先生が歯科医師を志したきっかけは？
私自身食べることが好きだったことが歯科医師になった大きなきっかけです。やはり食事をする上で、歯が痛いとおいしく食べられないですし、旅行をするにも歯が痛かったら気が散って楽しめないと思います。QOLを考える上で、歯はすごく大事な部分なので、そこを手助けできる歯科医師という仕事にやりがいを感じ、目指すことにしました。
陽光台ファミリー歯科クリニックの特徴を教えてください。
当院の特徴はマイクロスコープをすべてのユニットに設置しているところです。歯科医師である私だけでなく、歯科衛生士もマイクロスコープを活用して診療を行っています。マイクロスコープは動画も撮影することができるので、その動画を患者さんと一緒に見ながら今日はこういった治療をしましたということもご説明することができます。
初診の際は1時間しっかりと時間を確保して、個室のカウンセリングルームにて、トリートメントコーディネーターが患者さんのお困りごとを傾聴させていただきます。患者さんのご要望と検査結果を踏まえて、治療計画を立案します。初診の段階からマイクロスコープを使用するので、写真を大きな画面でお見せしながら、丁寧にご説明させていただきます。
当院にはありがたいことに、根管治療を受けるために海外からも患者さんに来ていただけているのですが、やはり、我々歯科医師が根管治療をしなくて済むことが1番理想的な治療だと考えています。1度治療をした歯はカリエスリスクが高くなってしまいます。大人の方に予防を頑張っていただくことももちろん大切ですが、それ以上にそもそも虫歯を作らない、虫歯のない状態から管理していくことが重要だと考え、当院では小児歯科にも力を入れています。食生活や呼吸、姿勢など、そういったところからしっかりとお話しさせていただき、虫歯や歯周病になることなく大人になって欲しいなと思っています。
当院には、他の歯科医院で治療ができなかったというお子さんにもたくさん来ていただいています。お子さんとしっかりコミュニケーションをとり、トレーニングをして、信頼関係を築き、ちゃんと治療を受けられるようになった際には、泣いて喜ばれるお母さんもいらっしゃいました。もちろんそれは私たちも嬉しいですし、お子さんの成長を身近で感じられるのも小児歯科の醍醐味だと思っています。
お子さんを治療する際は急がないことを心がけています。泣いているのに無理やり治療を進めることは、精神的な負担を考えると必ずしも最善とは思えません。治療で嫌な思いをしてしまい、歯科医院に行きたくないとお子さんに思わせてしまうことで、保護者の方もそれ以降、連れてくることが大変になってしまいます。そうなると必然的に歯科医院が遠のいてしまい、虫歯が悪化するだけでなく、新たな虫歯をどんどん作ってしまってしまう可能性もあります。目の前の治療ももちろん大事ですが、数年先のことまで考えた上で、どのように治療していくべきなのかしっかりと話し合いながら進めていくことを大切にしています。
また、治療だけでなく、0歳から3歳をターゲットに歯育て教室なども開催しています。虫歯にならないために、矯正をしないためにどうしたらいいかを考えたときに、0歳から3歳までがとても大事な時期です。インターネット上にはたくさんの情報が溢れていて、正しいことだけでなく間違った情報もたくさんあるので、きちんと正しい情報、知識をお伝えさせていただきます。
あくまで治療の選択肢を私は提供する側であり、最終的に治療方針を決めるのは患者さんだと思っています。なので、すべての選択肢に対して、必ずメリット、デメリットをご説明させていただき、保険診療、自費診療含めて患者さんご自身で選んでいただくことを大切にしています。
その際に私が１番重要視していることが、治療の選択肢の幅です。インプラントが得意だからインプラントを勧める、歯周病治療が得意だから歯周病治療でなんとかしようとする、矯正ができないから最初から矯正が選択肢に入っていないというのは私は間違っていると思っています。自分の力量や得意、不得意で患者さんの選択肢をつぶすのではなく、私がインプラントも歯周病も矯正も根管治療も全部できれば、それだけ選択肢の幅が広がるわけです。当院は幅広い診療科目に対応しており、選択肢が多いからこそ、患者さんも選ぶことができ、選べるからこそ、納得して治療を受けていただけると思っています。
内装の特徴は、お子さんを連れて気軽に歯科医院に行くことができないお母さん方にどうやったら通っていただけるかを考えて設計したところです。全ユニットにベビーカーのまま入っていただくことができますし、北欧の森がテーマの広々としたキッズスペースも完備しています。トイレも広く設計しているのでベビーカーのまま入っていただけますし、おむつ交換台も設置しています。
安心して治療に専念していただくために、スタッフ全員が感染管理者の資格も取得しており、治療用の器具は全て患者さんごとに消毒・滅菌しています。
今後の歯科業界についてと先生の展望を教えてください。
患者さんを幸せにして、喜んでいただける歯科医療を提供することが歯科医師の本分であり、お金を稼ぐことが本分ではありません。もちろんお金を稼ぐことも大事ではあるのですが、患者さんのお口を健康にして、幸せにした結果がお金を稼ぐ手段だったという順番が重要です。たかが順番と思われるかもしれませんが、そこには大きな差があります。
いい治療をご提供して、患者さんを幸せにした結果が稼ぎになり、それがスタッフ教育や設備投資につながっていきます。そして、より質の高い治療やホスピタリティにつながり、患者さんの満足度が高まって、より患者さんが集まってくるといった好循環につながっていくのです。
なので、今後の歯科業界は、患者さんのことを第一に考え、質の高い治療を適正な価格で提供している歯科医院が残っていくと思います。それは患者さんにとってもハッピーなことだと思っています。
今後に関してですが、今まで以上に院外での発信や講演活動も積極的に行い、歯科医師だけでなく、歯科衛生士、歯科助手、受付にとっても歯科が素晴らしい仕事だということを共通認識にできるようにしていきたいなと思っています。実際に我々歯科医師が歯周外科をしているのと同等に近い結果を歯科衛生士がマイクロスコープを使って出すことができるわけです。少しでも歯科衛生士の地位向上につながればと考えて、根管治療に関する講師だけでなく、歯科衛生士のマイクロスコープの使い方に関する講演などもさせていただいています。
そして、私自身が正しいと思っている歯科医療に同調していただける方々と力を合わせて、歯科業界を良い方向に導いてけるよう、尽力していきたいと思います。
