口腔内の問題の原因を明らかにする歯科ドックに注力されている岩井デンタルオフィス。患者様一人ひとりクオリティにこだわったオーダーメイドの歯科治療をご提供されています。今日は院長の岩井泰伸先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただきました。
歯学博士
日本歯周病学会 認定医
講師・論文実績
先生が歯科医師を志したきっかけは?
私の父親は日本大学歯学部の放射線科で教員をやっていたので、元々歯科自体は身近な分野でした。私は3人兄弟の三男で、8歳離れた長男が歯学部に進学しました。私は小さい頃からプラモデルなどのモノ作りが好きだったのですが、あるとき、兄が家で仮歯を作る宿題に取り組む様子を見て、歯科という仕事に興味を持つようになりました。
また遠い親戚が歯科医師だったので、高校生のときに祖母の歯の治療に付き添った際に、医院の見学をさせてもらったことをきっかけに歯科医師になりたい気持ちが強くなり、歯学部に進学しました。
入学後は、同期の多くが開業医の2代目、3代目で、スタートが全然違うことに驚愕しました。1日でもはやく追いつかなければと高校時代に見学させてもらった歯科医院ですぐにアルバイトを始め、たくさんのことを教えていただきました。
岩井デンタルオフィスの特徴を教えてください。
当院が重要視しているのが歯科ドックとカウンセリングです。まずは歯科ドックで口腔内の精密検査を行い、疾患の原因を明らかにしていきます。そして、精密検査により明らかになった情報を元に、丁寧にカウンセリングを行います。
患者様ごとに治療計画は変わるものだと思っているので、カウンセリングの時間を十分に確保して、まずはお話をしっかりとお聞かせいただき、患者様のご要望を把握させていただきます。そして、検査結果を踏まえ、治療プランをいくつか立案し、患者様と相談しながらゴール設定をしていきます。
説明の際は、参考になるような症例、患者様のレントゲン写真、口腔内写真、動画、論文のデータなどをモニターに映し出した上で、わかりやすくご説明させていただきます。
最初に立てた計画通りに治療が進む人もいますが、特に歯周病の患者様の場合、歯周基本治療で改善しない人もいますので、再評価を行い、治療プランを新たに立て直します。
そして、治療プランの修正と再評価を繰り返しやりながら最終的なゴールを目指していく完全オーダーメイドの治療をご提供しています。
初診ですべての治療計画を立てるのと違い、段階ごとに再評価をして治療プランを修正していくので、ゴールしたあとはメンテナンスで長期間に渡って良い状態を維持することができています。
当院の治療メニューとしては、歯周治療をベースに根管治療や欠損補綴治療など歯科全般に対応しています。補綴の精度にはかなりこだわっていて、日本でも腕利きの歯科技工士に依頼して作っていただいているので、仕上がりは他と比べても圧倒的に精密なものだと思っています。
医院の内装は、Dr.Beachが考案した「pd」という考え方に基づいた設計で、治療に対する恐怖心や不安を最大限取り除けるよう角のない丸みを帯びた空間になっています。
完全個室の診療室のユニットは水平診療ができるものを設置しているので、疲れにくく、リラックスして治療を受けていただけます。
今後の歯科業界についてと先生の展望を教えてください。
飲食店でもチェーン店と個人店があるように、歯科医院にも広く分院展開をしていく法人の医院と個人の医院があるのですが、その2極化がより進んでいくと思っています。その中でも、私は一人で診られる範囲で診療をしたいと考えているので、分院を作って広く展開していくことは考えていません。
現在の歯科業界の問題としては、歯科技工士が減ってきています。技工士学校を卒業した技工士が数年後には3分の1や5分の1にまで減ってしまっているのが現状です。私が依頼させていただいているような素晴らしい方もいらっしゃるのですが、今後の技工士不足を危惧しています。
機材と内装にこだわった上で、1医院を完全に新規で開業しようとすると初期費用がとても高額になってしまいます。初期費用を抑えて、ゆっくりと患者様と向き合い、クオリティにこだわった治療を提供したかったので、まずは居抜きで開業をしました。
ただ、どうしても建物が古いのと、当院には東京や茨城、埼玉などの遠方からも患者様に来ていただけているので、もっとアクセスの便が良い、千葉駅近くに移転をしたいと考えています。移転する際は、全室を個室にして、歯科衛生士さんもゆっくりと個室で診療ができるような環境を整えたいです。また、移転する際にはデジタルにもより力を入れたいと考えているので、デジタル関係の機材を置くスペースも加味した上で、設計をしようと思っています。いい場所があればすぐにでも移転したいですね。