はばたき歯科おとなこども歯科クリニック 院長 鈴木 隆太郎 | 歯医者の選び方

「-1歳から100歳を超えても」をコンセプトに、各ライフステージに応じて最適なサポート体制が整っているはばたき歯科おとなこども歯科クリニック。歯科医師、歯科衛生士、トリートメントコーディネーター、助産師、保育士、栄養士が連携して診療にあたっています。今日は院長の鈴木隆太郎先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただきました。

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日本臨床歯周病学会 認定医
日本小児口腔発達学会 口腔機能支援士
Study Session on Stream (SSS) 主宰
講演・発表実績多数

先生が歯科医師を志したきっかけは?

私は歯科医師の家系で、子供の頃、祖父の経営する歯科医院に見学に行くことがありました。その際に、入れ歯を作ったご高齢の患者さんが祖父の手を握り、涙を流しながら、「今まで食べられなかったものが食べられるようになった」とすごく感謝している様子をたまたま見ることがありました。様々な職業がありますが、これだけ人から直接感謝を伝えられる仕事はなかなかないなと思い、そんな仕事に就きたいと思ったことが歯科医師を志したきっかけです。

はばたき歯科おとなこども歯科クリニックの特徴を教えてください。

当院は「-1歳から100歳を超えても」というコンセプトで診療しています。-1歳とはつまりお母さんのお腹の中にいる妊娠期のことで、この妊娠期はお母さんの栄養摂取や口腔内の健康が子供の発育や健康に大きく関わっています。例えば、妊娠中は歯周病になりやすく、早産に繋がってしまうことも明らかになっているので、栄養摂取や口腔内の細菌のコントロールなどをサポートさせていただきます。

当院には助産師、保育士、栄養士が在籍しているのも特徴で、0歳からのお口の成長や子育ての悩みについてなどをチームでフォローアップしています。出生後の口腔の発達には、授乳方法や哺乳瓶、抱っこ紐などの育児グッズも直結しているので、授乳を見守る専用の部屋もあり、助産師が正しい授乳方法や育児グッズの選び方、使い方指導などを行っています。

小児期には、お子さんの顎の成長を利用した予防矯正に力を入れています。大人になってからの矯正は、歯を抜く必要がある場合もありますが、成長期のお子さんに関しては顎の成長を利用しているので、将来的に大がかりな矯正治療を避けることが可能になります。

成人期の患者さんの場合は、虫歯や歯周病、歯並び不良など、既に健康に影響が出てしまっている方も多いので、そういった問題に対しては、最適な治療方法を選択した上で、精度の高い治療をご提供しています。まだ虫歯や歯周病ではない、健康な歯を持つ方に対しては、予防歯科を取り入れ、人生100年時代を見据えて、患者さんに寄り添った長期的な口腔ケアを行っています。

私は日本臨床歯周病学会の認定医資格を取得していたり、色々なところで講演活動をさせていただいたりと、他の先生方に歯周病について教える立場でもあります。なので、他院で抜歯を勧められてしまうような重度の歯周病の患者さんの治療にも対応しています。実際に他院で5、6本抜かなければならないと言われていた歯を当院ですべて保存した実績もありますので、抜歯を勧められてしまった患者さんの駆け込み寺的な役割も果たしていけたらと考えています。
また、インプラントに関しても多くの症例を経験してきています。どうしても抜かなければならない場合は、インプラントをご提案させていただくなど、これ以上歯を失わないようにするための治療にも力を入れています。

当院はカウンセリングも重視しています。しっかりとお話を聞かせていただいた上で、患者さん一人ひとりの価値観や経済的事情を尊重した治療計画をご提案させていただきます。こちらから治療を押し付けることはしません。患者さんにとって最適なゴール設定をして、ご理解、ご納得いただいた上で治療を開始します。

歯科医師の診断スキルや経験も大事ですが、我々の目になる診断器具もとても重要だと考えています。正確な診断からいい治療が生まれると思っているので、歯科用CTは高精度のものを導入させていただいています。
また、初診時は基本的に患者さんのお口の中の細菌を採取させていただき、顕微鏡で確認した上で、その細菌の活動性をもとにリスク評価を行っています。歯科はどうしても痛みがない限り問題点を抽出して視覚化することが難しい分野なので、視覚化するための設備はこだわっています。

当院は「-1歳から100歳を超えても」というコンセプトなので、お子さんが通いやすい医院設計にもこだわりました。地域最大級の広々としたキッズルームや子供用トイレを完備しており、託児も行っています。
現在虫歯のお子さんは減ってきているのですが、例えば、いつも口が開いてしまっていたり、うまく飲み込めなかったり、そういったお口の機能が育っていないお子さんが非常に増えてきています。そういった口腔機能発達不全症の治療やお口の機能を育てるトレーニングを行うための広いお部屋もご用意しています。

プライバシーに配慮した、全室個室の診療室も完備しているので、お子さんや赤ちゃんが泣いていても周りを気にすることなく治療に集中していただける環境が整っています。

このように、当院では-1歳から100歳を超えるまで、全てのステージにおいて、健康な口腔環境をサポートするための、知識・技術・環境が整っているところが特徴です。

今後の歯科業界についてと先生の展望を教えてください。

国民の健康意識が向上し、予防の概念が浸透した結果、虫歯や歯周病治療のニーズ自体は必ず下がっていくと思います。予防により虫歯や歯周病の発生率が減少していくことは非常に良いことだと思いますが、その一方で今後増加が予想されるのが、「食べられない」「飲みこめない」といった問題です。これらの問題は、口腔機能の低下によるもので、生まれてから成長するにしたがって機能は向上し、老化と共に低下していきます。
削って治す治療だけでなく、生涯にわたって患者さんが「食べられる」「飲み込める」ための機能を維持していくことも我々歯科医師の使命だと思っています。

今後虫歯や歯周病は減っていきますが、それに伴い歯科医師や歯科衛生士が必要なくなるといったことはありません。ただ、提供するサービスの多角化が求められるので、今まで通りの医療サービスの提供では、ニーズに応えることが難しくなっていくのかなと思っています。

今後に関してですが、まず歯科医院としてできることは、歯科治療や予防、訪問診療を通じて、地域のみなさまのお口の健康をサポートしていくことです。とにかく当院に定期的に通っていただきさえすれば、お口の健康を守り、維持していくための準備はできているのですが、腫れや痛みが出なければ歯科医院に来ない方が多いのが現状です。現在定期的にメンテナンス等で通っていただいている健康意識の高い患者さんを対象に歯科医療を提供することももちろん大切ですが、歯科医院に通えていない患者さんを救い出して、歯科医院に定期的に通えるように啓蒙していくことも非常に大切なことだと思っています。

そのために、当院のような個人医院レベルでできることとしては、単に歯科医院としての役割だけにとどまらず、歯科と相性の良い食事、子供関連、高齢者関連の事業を歯科×〇〇という形で展開していくことです。
歯科医院というのはどうしてもあまり楽しいイメージがない場所なので、例えば、入れ歯の人が食べやすい食事や月齢に合わせて必要な栄養が入った離乳食、妊婦さんに食べてほしいランチセットなど、歯科ならではの食事や栄養にフォーカスしたメニューを提供できるようなカフェをオープンしたいです。
そして、そういった食べること、楽しいことを通じて歯科に関心を持ち、現在歯科受診をしていない方も受診していただけるようにすることで、地域のみなさまの健康寿命を延ばすことにつなげていくことが、私の地域に対するミッションだと考えています。

現在たくさん歯科医院がある中で、就職したものの自分の思ったような歯科医師人生を歩めていない方や自分の思ったことができず振り回されている方もいらっしゃいます。なので、そういった歯科医師になって後悔する人を1人でも減らし、自分の望むキャリアを歩めるよう、スタディグループや講演活動を通じてサポートしていきたいと考えています。
就職の失敗を減らし、自分自身がどのような歯科医師人生を送りたいかをデザインするお手伝いをしていくことが私の歯科業界に対するミッションです。

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