霜降こどもおとな歯科 院長 保田 将史 | 歯医者の選び方

全国でも数少なく、北区では開業医で3名しかいない日本小児歯科学会の専門医資格を取得されている保田先生。これまで培ってきた経験・知識・技術を活かして日々診療されています。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただきました。

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歯学博士
日本小児歯科学会 専門医

先生が歯科医師を志したきっかけは?

最初のきっかけは、小学生時代に仲の良かった友人の実家が歯医者さんだったことです。そんな仕事があるんだなと漠然と歯科医師に興味を持ちました。
それから中学、高校と進学し、いよいよ進路を決めるタイミングになりました。歯科医師も選択肢の1つだったので、どんな職業かなと調べていると、たまたま図書館で手に取った本の内容が「口腔内を整えることで生活が豊かになった」というQOLの向上についてでした。その内容に感銘を受け、歯科の道をより強く意識するようになり、両親や祖父母の応援も後押しとなって、歯科医師になることを決めました。

霜降こどもおとな歯科の特徴を教えてください。

当院の最大の特徴は小児歯科の専門であることです。私は日本小児科学会の専門医資格を取得しており、北区内に専門医の在籍する歯科医院は当院を含めて3件しかありません。なので、北区のみならず文京区や隣接する駅周辺にお住いの患者さんにも多く来院いただいています。

長年大学で教育・臨床・研究に携わってきましたので、そこでの経験を活かして、子どもの口腔内の発達のサポートにも注力しています。虫歯予防はもちろん、「口が閉じられない」「うまく噛めない」などの口腔機能の改善やそれに伴う歯並び異常への対応など総合的なアプローチを行っています。
歯が生え始めたばかりの1歳未満のお子さんにも来院いただいています。その際は、歯の生え方や歯並びに関する相談などを行っています。

当院は商店街の中に立地しているため、ご高齢の患者さんも多く来院されています。診療では、歯周病ケアや入れ歯の調整を中心に対応しています。しっかりとお話を聞かせていただいた上で、できる限り希望を叶えられるような治療を心がけています。

お子さんと接する際は、その子がどういう子なのかパーソナリティを見ることを大切にしています。中には暴れてしまって治療が難しいお子さんがいらっしゃることもあります。
どうすれば治療を進められるのか、専門医としての知識や大学などの専門機関で培ってきた経験を活かして対応を考えるようにしています。

また、お子さんの意見は尊重しつつ、過度に従いすぎないようにしています。お子さんの希望をお伺いしていると「やりたくない」「帰りたい」がほとんどです。
意見を聞くことも大事ではあるのですが、「やりたくない」「帰りたい」といった希望をずっと聞いていても治療は進められませんし、連れてくるお父さん、お母さんも、お子さん自身も大変だと思いますので、どこまで希望を尊重し、ここまでにできなかったら当院のやり方に任せていただくといったリミットラインを作ることを大事にしています。
そして、治療を続けるための道筋をお父さん、お母さんに提示させていただき、ご理解、ご納得いただいた上で、治療を進めていきます。

子供には成長というファクターがありますので、そういったところも当院ではすごく大事にしています。例えば、意外かもしれませんが、治療を受けたがらなかったお子さんが、診療室からお父さん、お母さんを出すことで逆に治療を受けられるようになることがありました。
また、よくよくお子さんの話を聞いてみるとお父さんやお母さんが求めていることとそのお子さんが求めていることが違うこともよくあります。お父さん、お母さんは歯並びが気になってご相談に来ていただいたとしても、本人からしたら歯並びよりも実は歯の着色が気になっているからなんとかしたいと思っていたなんてこともありました。 なので、会話ができる年齢のお子さんの場合は直接お話しさせていただくなど、実際の受け答えやパーソナリティを踏まえた上で、どちらとメインにお話しするようにするかを見極めるようにしています。お子さんの希望を尊重することで、意外な成長のきっかけを見つけることもありますからね。

当院はお子さんに来ていただくことを想定して設計したので、受付の後ろにはスロープを設置し、ベビーカーのまま診療室に入っていただけるようにしています。 ユニットの隣にはお子さんが待っていただけるスペースもご用意しています。
例えば、お兄ちゃんが治療している姿を見て「いいな。自分もやってみたいな」とやる気になってもらえたらと考えました。治療を受けているご家族と同じ雰囲気を味わっていただきながら「何をするんだろう」というところが一緒に見える、体験できるようなスペースになっています。

霜降こどもおとな歯科

院内にはお楽しみグッズだけでなく、身長や体重が測れるものもご用意しています。
身長が1番伸びているときは顎の成長も大きいので、そのタイミングでは矯正をしない方がいいケースもあります。なので、成長の記録を見ながら最適なタイミングで治療ができるようにしています。

今後の歯科業界についてと先生の展望を教えてください。

従来の歯科治療は「痛みを取る」「壊れたところを修復する」ことがメインでした。
しかし、これからは生涯にわたって「お口の悩みがない」「より良い生活を送れる」ための治療がメインになってくると思います。
高齢者に対しても、積極的に訪問して、食事がしっかりできるようにするための取り組みをされている先生がたくさんいます。そういった人生の伴走者のような役割がより求められていくのではと思っています。

大人の診療はよくて現状維持か低下していくのをどうやって食い止めるかです。
子供の診療は成長というファクターを見守ることができるので、成長曲線から外れないようにしていくことはもちろん、成長曲線から外れてしまった場合にどうやって戻していくかも私たちがやっていかなければならないことだと思っています。
食べられなかったものがちょっとしたアドバイスで食べられるようになることもたくさんありますからね。

今後に関してですが、当院に関わる患者さんはもちろん、スタッフ含めてすべての人に笑顔になっていただきたいと思っています。
また、今後の目標として、発信拠点のような役割も果たしていきたなと考えています。
当院に来ていただいている患者さんだけにお話しするのではなく、ホームページや学会、歯科医師会の活動を通じて、歯科からアプローチできることはどういったことがあるのかを発信していきたいです。
患者さんからいただくご質問はけっこう似ていることが多いです。ただ、それに対してどうすべきか歯科医師も知ってはいるのですが、なかなか忙しくてきちんと伝えられていない先生も多いと思います。そこで当院が中心となってお伝えしてけるような発信拠点になり、みなさんの歯や健康に興味を持つきっかけになったらいいなと思っています。YouTubeでの発信もやっていきたいですね。

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