各分野のスペシャリストがチームを組んで包括的な治療を提供している歯科石上医院。院長の石上先生は都内でも数少ないアメリカの補綴専門医です。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
米国補綴専門医
先生が歯科医師を志したきっかけは?
祖父と父が歯科医師だった影響が大きいです。小さい頃から診療所にも遊びに行っていたので、自然と興味が湧き、歯科医師を目指していました。
歯科 石上医院の特徴を教えてください。
当院は元々祖父が開院し、自由診療メインで診療を行っていました。また、私がアメリカで学んだことを体現するためには治療内容や材料に制限のない自由診療で行う必要があったため、祖父の代から続くスタイルを引き継ぎ、完全自由診療専門という形態を取らせていただいています。
私は都内でも数少ないアメリカの補綴専門医です。補綴は病変部や欠損部を詰め物や被せもの、義歯、インプラントなどで修復する歯科治療の最終ゴールです。私はその分野の専門医なので、ゴールを最初に決めて、どういう治療計画で進めていけばそのゴールに向かって真っすぐに治療を進めていけるのかを逆算し、治療計画を効率良く、根拠を持って組み立てられるところが当院の特徴です。
また、私以外にも同時期にアメリカで学んでいた根の治療や歯周病やインプラントなど、各分野の専門の先生方とチームを組んで診療を行っています。なので、幅広い分野に対応できることはもちろん、難症例に対しても各分野のスペシャリストが連携した、包括的で専門的な治療を受けていただけるところも特徴です。
当院はコミュニケーションも重視しています。留学時代に「Meet the mind of the patient before meeting the mouth of the patient」口の中を診る前にまず心を診なさいとよく言われていました。精神的に辛い思いをされている患者さんも多いと思いますので、まずお口を診る前にお困りになっていることを正確に把握するためにしっかりとお話を聞かせいただきます。
ほとんどの患者さんに1時間半から2時間くらいの診療時間を確保し、治療を始める前には、十分な診査・診断を行い、それを書面に残しています。その書面には、診断結果や治療期間、治療計画、費用、起こり得るリスクなどが細かく書かれており、それを患者さんにお渡ししています。
今後の歯科業界についてと先生の展望を教えてください。
当たり前に削って被せていた治療が本当にいい治療なのか疑問を呈する先生が増えてきています。確かに、歯を削るということは、そのたびに歯の量が減り、神経に近づいていきます。削って被せて、また悪くなるとそれを外して、削ってまた被せる。そんな治療を繰り返すうちに、どんどん歯が小さくなり、神経を取ったり、抜歯をしなければならなくなってしまいます。そうならないためにも、現在は歯科用接着剤がすごく向上してきているので、今後は歯を極力削らないで歯科用接着材で治療していくことが主流になっていくかもしれません。
今後に関してですが、もっと多くの患者さんに来ていただいて、やり直しのない精度の高い歯科治療を提供し、患者さんに経験、知識、技術をどんどん還元していきたいです。また、若手の先生に対しても、講演活動などを通じて、知識や技術を伝えていけたらと考えています。