大学卒業後、アメリカの大学に留学し、日本で初めて米国ボード認定補綴専門医の資格を取得された須田剛義先生。各専門の先生と連携し、10年、15年先を見据えた治療をご提供されています。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。
米国補綴専門医
米国ボード認定補綴専門医
執筆・講師実績
先生が歯科医師を志したきっかけは?
江戸時代から続く医療家系だったのと、私の父親が歯科医師だった影響が大きいです。実際に父親の診療風景を見ることもあり、歯科医師の仕事はおもしろそうだなと感じていました。また、医師よりも歯科医師の方が患者さんとの距離が近いことにも魅力を感じ歯科医師を目指すことにしました。
須田歯科の特徴を教えてください。
私は約5年間アメリカの大学に留学して、米国補綴専門医の資格を取得しているので、補綴治療が得意な歯科医院というのが特徴の1つです。
補綴治療は削って被せる治療というイメージを持たれることが多いですが、複雑な治療の場合、削って被せるだけでなく、審美面や機能面も考えた補綴物のデザインをしています。
当院は、他の科との連携にも注力しています。根の治療では根管治療の優秀な先生が在籍しているので、しっかりとラバーダムを使って治療しているのですが、複雑なケースの場合は専門の先生をご紹介させていただいています。外科処置や矯正治療の場合も同様に各分野の専門の先生と連携を取り、患者さんにとって最善の選択肢を提示できるよう心がけています。
我々歯科医師の仕事は、その患者さんにとって何が問題なのかを診査・診断して、治療計画を考え、実行し、結果を出すことです。ただ、患者さん側からすると、例えばオールセラミックで治療しますといった治療方法や治療計画よりも、どのように治るかの方が知りたいと思います。なので、術前に患者さんに現在の歯の状態だけでなく、例えば、審美的な治療であれば、このように改善できますというのをデジタル技術を活用してお見せしています。
患者さんは色々なことに悩みながら歯科医院に来られることが多いと思いますが、治療をしていった結果、どのように治るかということをご理解いただけたら、治療を受ける動機づけ、勇気づけになるのではと思っています。
説明の際は、スキャンしたカラーの模型をiPadで拡大、回転させながら説明したり、口腔内の動画も撮影しているので、その動画を患者さんと一緒に見ながら説明したりなど、視覚的にもわかりやすい説明を心がけています。
院内はサロンのような落ち着いた雰囲気の空間になっています。診療室はパーテーションで区切った半個室の診療室と手術専用の個室も完備しています。当院のモットーは上質な治療を患者さんに提供することです。そのためには、患者さんの協力も必要不可欠なので、落ち着いた雰囲気の空間で、患者さんに治療に集中してもらうことを考えた設計になっています。
今後の歯科業界についてと先生の展望を教えてください。
世界的に歯が悪い人が減ってきているので、今後は予防面や審美面、先天性の欠如などそういった分野にフォーカスされていくのかなと感じています。なので、歯が痛いことを理由に歯科医院に行く方はどんどん減っていくと思います。
日本も世界的にも文化が発展していくことで、より上質な生活環境を求める傾向にありますので、時代のニーズに合わせてより上質な治療、より回数が少なくて予後がいい治療を求める人が増えていくのかなと思っています。
今後に関してですが、これまで色々と勉強、経験してきたことを来ていただいた患者さんにしっかりと還元していきたいです。
15年やってきたネットワークもありますので、本当に患者さんにとって必要であれば、各分野の専門の先生に依頼させていただいたりなど、患者さんのニーズに合わせて日本式の連携治療をしっかりと提供していきたいと思います。
今後の業界のことを考えると後進の先生にもどんどん育ってもらわなければと思っているので、そういった教育面にも関わっていきたいですね。また、私自身も引き続き学会に参加したり、文献を読んだりするなど、研鑽を積んでいきたいと思います。